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廿TT

譬如水怙牛過窓櫺 頭角四蹄都過了 因甚麼尾巴過不得

ニュートンの冷却の法則を大雑把に理解した

微分方程式

ニュートンの冷却の法則

記法はウィキペディアに合わせよう。

ニュートンの冷却の法則 - Wikipedia
Q: 物の持つ熱量
t: 時刻
S: 物の表面積
T: 物の温度
Tm: 媒質の温度
の間には次の関係が成り立つ。
 -\frac{dQ}{dt} = \alpha S(T-T_m)
比例定数 α 熱伝達率または表面熱伝導率と呼ばれる。
熱伝達率 - Wikipedia

 これをニュートンの冷却の法則という。この意味を最近なんとなく理解した。

実験

f:id:abrahamcow:20140321075634j:plain
(出典:イラストポップ 学校のイラスト | 理科No19温度計の無料素材

 こういう実験をやったとする:

  1. コップにお湯を入れて一定時間おきに温度を測る。
  2. 横軸に時間、縦軸に温度をプロットし線で結ぶ。
  3. 時間ごとの線の傾きを測る。
  4. 線の傾きと温度でプロットする。

できあがったプロットは、近似的に直線になるはずだ。

このことは「物体と周囲の温度差は、温度差に比例する速度で減少する」ことを示している。

傾きは微分なので、このグラフは次の式で表せる。

 \frac{d\theta}{dt} = -k \theta

ここで、
 \theta=T-T_m

比例定数 k は表面積 S と物体の性質 α に分解できる。
 k=\alpha S

 表面積が広いほうが早く冷める、というのは実感と一致する。

 Q がもともとの物体の全熱量ならば、
 \frac{dQ}{dt} = - \alpha S \theta
となる。

 これがニュートンの冷却の法則である。

scilab

 黒木先生のツイート(http://togetter.com/li/636897:totle)に影響を受けて、scilab常微分方程式
 \frac{d \theta}{dt} = -k\theta
を解かせてみた。

function thetadot=f(t, theta),thetadot=-theta,endfunction 
//比例定数 k は 1 にした(適当)
theta0=20; 
//温度差の初期値は 20 にした(適当)
t0=0;
t=0:0.01:4;
//0 から 4 まで 0.01 刻みの数列
theta=ode(theta0,t0,t,f)
plot(t,theta)

f:id:abrahamcow:20140323033712p:plain
このプロットは時間に対する温度差を表している。

常微分方程式

 \frac{d \theta}{dt} = -k \theta
は変数分離形なのでかんたんに解ける。
 \frac{1}{\theta}d \theta= -k dt
 \int \frac{1}{\theta}d \theta= \int -k dt
 \log \theta = -kt +C
C は任意の点数。
t = 0 で θ = θ0 と仮定すると
 \log \theta _0  = C
上の式を辺々引いて
 \log \theta - \log \theta _0  = -kt
 \log \frac{\theta}{\theta _0}  = -kt
 \frac{\theta}{\theta _0}  = e^{-kt}
 \theta = \theta _0 e^{-kt}

参考文献

微分方程式で数学モデルを作ろう

微分方程式で数学モデルを作ろう

↑楽しい本なので独学者にもおすすめ。

余談

 数学をやる目的は「数学的思考力を身につけるため」、「論理的思考力を身につけるため」、「問題解決力を身につけるため」みたいなもの言いはあんまり好きじゃない。
 これらはどの学問にも当てはまる万能の理由で、なんにでも当てはまるというのはなにも言ってないに等しい。
 
 問題解決力ってなんなのか、よくわからない。数学の問題を解くと現実のどの問題が解決できるようになるんだろう。
 数学をやる目的は「数学的思考力」、「論理的思考力」だと同語反復に近い。

 数学教育をやるんだったら、便利なテクノロジーとしての数学、いろんな分野で共通に使える語学としての数学という部分を強調した方がいいと思う。

 高校で習う微分積分でいろんなことができる。『微分方程式で数学モデルを作ろう』を読めばそのことがわかるだろう。


↑こういうのに溜飲を下げるのがどういう気持ちなのかはよくわからないけど、数学に関しては「これは何の役に立つんですか?」っていうのはほとんど常にいい質問だと思うし、それに答えようとしてくれる先生はいい先生だと思う。

 公教育の目的は、子どもに職業選択の自由を与えることだと思う。昔だったら、畳屋のせがれは畳屋になるしかなかったかもしれないし農家に生まれたら農家になるしかなかったかもしれないけど、今となってはそうやって階級を固定するほうが無理がある。
 だからむりやりいろんなことを勉強させて、子どもが自ら適正のある分野を選択できる制度を作ってる。

 「先生、こんなことやって将来何の役に立つんですか?」 は自然な問いだと思うし、それを握りつぶそうとするのは公教育を否定するに等しい。

 「これは何の役に立つんですか?」が失礼だと思うんだったら、「これにはどういう応用があり得ますか?」とか聞けばいいんじゃないだろうか。