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譬如水怙牛過窓櫺 頭角四蹄都過了 因甚麼尾巴過不得

鶴亀算、算数と数学

忘れてしまった高校の数学を復習する本―高校数学ってこんなにやさしかった!?

忘れてしまった高校の数学を復習する本―高校数学ってこんなにやさしかった!?

忘れてしまった高校の数学を復習する本―高校数学ってこんなにやさしかった!?
という本がおもしろい
どこがおもしろいかというと,まずでている問題がみんなかんたん
白チャートより簡単、標準的な教科書の中でも簡単な方の問題という感じ
ぼくは大学の数学科にいるくらいなので,この本に出ているくらいの問題はすらすら解ける
数学の問題がすらすらとけることなんてめったにないので、これは大変気分がいい
自分に自信が持てないときは,この本で神童ごっこをしたいと思う


で,コンパクトにまとまっているのに説明もていねいで全体的にいい本だと思いますがいくつかぼくとは意見が違うところがある
たとえば41〜44ページで,鶴亀算連立方程式を対比させているところ


「鶴と亀が合わせて12います。足を数えたら34本でした。鶴は何匹、亀は何匹いるでしょう」


連立方程式
鶴をx
亀をyとすると


x+y=12……(1)


また,鶴の足は2本
亀の足は4本なので
全部の足の数は34なので

2x+4y=34……(2)


(1)の式を2倍すると
2x+2y=24……(3)

(2)から(3)を引いて
2y=10
y=5

x=12-7=5

鶴は7,亀は5


鶴亀算
仮に12匹全部が鶴だとすると,足の数は
2×12=24


いま足の数は34なので
34-12=10
で10足りない
鶴を亀に入れ替えれば足は2本ずつ増えるので、亀を5匹にすると
2×5=10
でちょうど10増える

12-5
で鶴は7匹


……そして,連立方程式のところの(3)の式をみてください.24は鶴亀算で12匹がぜんぶ鶴と仮定したときの足の数と同じです.そのあとの(2)から(3)を引くところ,2で割ってy=5にするところも鶴亀算の考え方に対応しています.


「式は現実を記述しているものです。式の変形も、現実の変化に対応していなければ、本当はだめなのです。」


と,著者は述べる.
……けれども,うーん,そうかな?
まず,式の変形が鶴亀算に対応しているのって,偶然(といってもいい)んじゃないかな?
たとえば,(2)の式を1/2倍して
x+2y=17……(3)'
としても正しい答えにたどりつけるよね.そして,この17は鶴亀の何にも対応していない(と思う)


ぼくは,式や記号の操作自体は必ずしも現実に対応していない/してなくてもいいと思うのだ.
それどころか,まったく現実に対応していない数学もあるとおもうし,あったほうがいいと思う.
なんでそう思うのか? なんでそう思うのかはよくわからない


あと数学の教育では,現実と対応させて教えるのは,興味を持たせるためのフックみたいなものであって,概念を理解させることよりも,とりあえず計算ができるようにさせることの方が重要な気がする.なんでそう思うのかはよくわからないんだけど……